氷点下の気温の中、加工のために煮たシラカバから出る蒸気が工場内を幻想的に包んでいた=北海道津別町で2025年1月21日、貝塚太一撮影 誰もが一度は手にしたことがある使い捨ての「木のヘラ」。駄菓子やアイスのスプーン、餅ベラ、マドラーなどさまざまだ。この木製スティックやスプーンをつくっている工場は国内で一つしかない。北海道津別町にある創業80年、従業員5人の相富(あいとみ)木材加工は、国内産業を守り続けながら、新たな製品開発にも果敢に挑んでいる。 工場の一日は夜明け前から始まる。原材料のシラカバの木を90度前後で数時間、煮るために釜に火を入れるためだ。柔らかくなったシラカバを釜から出し、厚い皮を二つの機械でむく。そこから「ロータリー」と呼ばれる回転機で2ミリほどの薄い板に加工し、プレス機でそれぞれの形に型抜きする。
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