いよいよ今年中に、燃料電池車の一般販売が開始される。普通の自動車と同様の走りのように見えて、水しか排出しない自動車の映像が、最近頻繁にニュースで流れている。ここまでの長い道のりを考えると、自動車メーカーのたゆまない努力に頭が下がる思いである。 世界に先駆けて燃料電池の商用化を果たした日本は、世界における燃料電池関連の特許出願数の6割を占め、今後の水素社会をリードする存在でもある。日本にとっても、この分野は今後の日本経済の牽引力として期待が持てる技術領域であり、燃料電池車の発売開始は明るいニュースだ。 2014年12月15日に燃料電池車の販売を開始するのは、トヨタ自動車である。車体価格は720万円ほど(補助金付きで520万円程度)で、3分程度の水素充填で約650kmの走行が可能としている。ホンダは2015年度中、日産自動車は2017年の発売開始を目標としている。 燃料電池車、普及の課題は車体