チリ海域で撮影されたカクレマンボウ。矢印は舵鰭の後延帯を示す (c)Cesar(eは鋭アクセント付き) Villarroelこの記事の写真をすべて見る 乾燥したカクレマンボウの鱗 (c)澤井悦郎 2017年7月、衝撃のニュースがマンボウ界を駆け巡った。 【写真】乾燥したカクレマンボウの鱗 ある研究者は喜びのあまりインターネット上で暴れ回り、ある研究者はこんなの認められないと怒り狂ったメールを送ってきた。渦中の論文の執筆者の一人である私は、その時悲しくも電波の届かない海の上にいた。 陸地に戻った後にニュースは世界中を盛り上がらせたことを知るが、マンボウ好きが多いはずの日本ではテレビで大々的に取り上げられるまでには至らなかった。く、悔しい……あれから2年8か月。マンボウ研究で飯を食いたい、日本産ポスドクの闇に抗う私は、謎多き新種「カクレマンボウ」の魅力を皆にとことんお伝えしたいのである! ■新