我が国の社会経済はまさに悪循環に陥っている。厳しい雇用情勢は続き、製造業の海外転出は止まらない。空前の歳入不足の財政下で社会保障費は年々膨らみ、少子高齢化に歯止めがかからない。期待する成長戦略は空しく、自由貿易拡大なども手詰まりである。三流と言われて久しいが政治の責任はあまりにも重い。 この状況を打開するために野党第1党の自民党に、ぜひお願いしたい。第1は、閣僚発言や個別人事に関わる議論などは後回しにし、また無理な条件はつけずに国会審議に正面から臨み早期の政策実現を図ること。第2は、予算案や我が国の基本政策課題について、政府与党もついて来いというくらいの気概で具体案を示すことである。 今や政治の駆け引きに費やす時間的余裕はない。また、ずっと政権を担当してきた自民党には我が国の現状のほぼすべてに責任がある。そして課題認識の基本的な方向性には自民党も今の政府もそう大きな違いはない。だから自