【HBR会員誌2011年4.5月合併号「アレルギー物質あふれると発症するって本当ですか?」より】 花粉症などの例でよく持ち出される、『アレルギーバケツ理論』。 自分の持っているアレルゲンの入れ物(バケツ)があふれると突然発症する、とまことしやかに言われている。 これは果たして本当なのか? 用賀アレルギークリニックの永倉俊和先生は、 「間違いです。でもそう考える気持ちはわかりますよ(笑)。しかし、この『アレルギーバケツ理論』が成立すると、花粉症などの免疫療法として効果をあげている減感作療法が、ありえないことになります。 減感作療法は、花粉症を例にとると、症状を起こさない程度の微量の花粉アレルゲンエキスを週1~2回、3~4ヵ月程度継続して注射します。花粉が身体に溜まるということはありませんし、アレルギー反応を起こす物質が蓄積されることもないのです。 『アレルギーバケツ理論』からすると減感作療法
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