現在ヨーロッパ、米国での最も重要な政治課題は移民問題だろう。ドイツのお母さんとしてあれほど支持されたメルケルですら、移民受け入れに寛容な政策を嫌われて、次の選挙では首相の座を降りることになった。一方、トランプもイギリスのブレクジットを推進した政治家も、移民制限を主張することで支持を取り付けている。 こんな政治風潮に合わせたかのように、ミネソタ大学からアジアから米国に移民した人たちが、米国の生活に適応していく様を腸内細菌叢の変化から調べた論文が発表された。おそらく時事問題としての面白さも考慮してCellのエディターも掲載を決めたのではないだろうか。タイトルは「US Immigration Westernizes the Human Gut Microbiome (米国への移民は腸内細菌叢を西欧化する)」だ。 米国へ移住したら西欧化するなど、当たり前に思えるが、実際何が腸内細菌レベルでの西欧化