先端を削ったダイヤモンド2個を向かい合わせにし、超高温・高圧状態を作り出した実験装置。板状のものは試料の容器=広瀬敬・東工大教授提供 世界最高の超高温・高圧の状態を実験でつくり出すことに海洋研究開発機構と東京工業大などの研究チームが成功した。364万気圧、セ氏5500度で、「内核」と呼ばれる地球の中心部分の状態に相当し、「東京タワー100本の重量を手のひらの面積で支えているのと同じ圧力」という。 実験には、地上で最も硬い鉱物とされるダイヤモンドを使った。指輪などに使われる「ブリリアントカット」に加工した0.2カラットのダイヤ(最大直径3ミリ)のとがった部分を削って平らにし、2個の間に純度の高い鉄片をセット。近赤外レーザーを照射して超高温・高圧状態をつくり出した。 これまでの世界最高は、同じチームがつくった300万気圧、セ氏1700度。東工大の舘野繁彦特任助教(地球惑星科学)が、過酷な条件下