都内某大学から、メディア関係の特別講義に呼ばれた。大学名を明らかにしてもいいのだが、ことの性質上、非難が集中するといった迷惑をかけてもいけないので、あえて書かない。そういう懸念をしなくてはならない時代になったということも、考えてみれば残念ではある。 呼ばれた趣旨は「新聞の政治記者OBがネット発信をして何が見えてきたか」について、率直に語ってほしいというものだった。当方がネットの世界でいわゆる「炎上」を体験したり、あれこれ試みたりしていることを知り、そうした実態を学生たちに話してくれないか、というものだ。知己の教授からの依頼で、そういう機会もありがたいと思い、勇んで出かけた。 そこでの講義(というよりもざっくばらんな漫談調になってしまったのだが)を踏まえ、改めてネット時代の課題といったものを考えてみたい。 筆者は新聞や雑誌など活字媒体のほか、ネットの世界で拙稿を発信している。この「SA