労働市場での成功を決める要因は何だろうか。学歴、職歴、容姿、運……。こうしたリストには挙がりにくい、ある要因が賃金を左右し、男女間の賃金格差にまで影響していることを、英国ケンブリッジ大学の経済学者たちが発見した。その最新の研究結果を研究者自らがひもとき、対策も提示する。 賃金を左右するものは何かと考えるとき、われわれは学歴や職歴、あるいは純然たる運の良さに注目しがちだ。 では、他者から認識されるわれわれの性格特性はどうだろう。それはたんに、人となりの一部なのか。それとも、労働市場での成功を左右する、より大きな役割を果たしているのか──。 私と同僚たちは最近実施した研究でこの疑問を検討し、性格がいかに賃金や仕事の見込みに影響し、さらには根強い男女間の賃金格差を部分的に説明するのに有用であることさえも明らかにした。 この研究ではドイツの社会経済パネル調査(約2万2000世帯を追跡する年次調査)
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