雑記 | 22:49 | ポイント:明治時代の初期には、新聞記事のかなりの部分が、読者からの投書でなりたち、これらの投書家は新聞社との連帯感をもっていた。しかし、新聞弾圧と、新聞が同人誌的な集まりから利益を追求する企業に変化していったことで、読者は「投書家」から「消費者」へ転換した。 一昨日の記事のコメント欄で、hiroeda氏に明治時代の新聞に関する参考文献を教えていただき、それを読んでいたら、興味深いことが書いてあった。明治時代の初期には、投書家が新聞において重要な役割をはたしていたというのである。そこで今日は、これについて簡単に書きたい。 現代の新聞にも投書欄はもちろんあるが、明治の新聞にとって、投書はそれ以上の意味があった。 1.明治初期 記者と投書家の新聞共同体 幕末から明治にかけて、つぎつぎと創刊された新聞では、はじめのころは読者通信がニュース記事となっていた。取材体制が整って