クラークのSFは壮大なビジョンと同時に未来の日常生活が緻密な予測のもとに描かれている。そのへんが理系心をとらえてはなさない。 たとえば地球帝国のペントミノのエピソードなど。2001年宇宙の旅でもクラーク案ではチェスのかわりにペントミノでHAL9000と対戦することになっていた(最終的には採用されなかったがシーンの写真が残されている)。 むかしペントミノにはまっていろいろプログラムを書いたが、地球帝国では5時間かかるはずの全解探索処理がJava applet で普通に書いて5分ぐらいで終わってしまった.... ( Pentomino Java ) また、通信理論がバックグラウンドにあるからかも知れないが、同年代のSF作家と比較して情報科学やサイバネティックスに関する見識がずばぬけている。ブライアン・アッシュの「SF百科図鑑」でもたしかサイバネティックスの項を担当していたのではなかったか。実は