●情報を記憶するとは? まず,デジタル回路において情報を記憶するとは,どういうことかを説明しておきましょう。図1[拡大表示]の回路を見てください。四角で囲んだブラック・ボックスの部分に何らかのゲートを組み合せた回路が入っています。内部がどうなっているかは,後ほど説明します。この回路には,SとRという名前の付けられた2つの入力と,1つの出力があります。 デジタル回路が取り扱う情報は,当然のことですが0または1のデジタルな情報です。図1の回路では,入力Sを0から1に変化させると出力が1になり,その後で入力Sが0に戻っても出力は1のままとなります。入力Rを0から1に変化させると出力が0になり,その後で入力Sが0に戻っても出力は0のままとなります。すなわち,SとRの2つの入力によって回路の出力を1または0に固定できるのです。出力が固定できるのは,回路の内部で情報が記憶されているからです。これが,デ
