去年4月、広島空港で韓国の旅客機が空港の施設に衝突し、滑走路からそれて着陸した事故で、国の運輸安全委員会は、霧が出て視界が急激に悪化したにもかかわらず、パイロットの着陸やり直しの判断が遅れたことが原因だとする報告書をまとめました。 それによりますと、事故の直前、滑走路付近で霧が発生して視界が急激に悪化し、滑走路やライトなどを目で見て確認するのが難しい状態になっていました。 こうした条件の場合、国際的な基準や会社の規定では着陸を中断しなければならないとされていますが、機長は降下を続け、その結果、着陸やり直しの判断が遅れたことが原因だと結論づけています。 また、その背景の1つとして、副操縦士も着陸をやり直すよう機長に伝える必要があるのに「滑走路が見えない」などと間接的な表現にとどまっていて、パイロットどうしのコミュニケーション不足があったと見られると指摘しています。 このため運輸安全委員会は、