私大入試をめぐり、大学がホームページを使った大学案内や合格発表の電子化などIT化を進める中、約10年前から始まったインターネットによる出願の利用が伸び悩んでいる。受験生の利便性が格段に上がり、ペーパーレス化による環境配慮もできる一石二鳥のはずなのに、導入している大学での利用は出願者全体の1割程度。IT化で進化する人々の生活も、人生を左右する入試の場面では「願書は紙でないと安心できない」という“実物信奉”が依然として根強いようだ。 全国に先駆けて平成13年にネット出願を始めた京都産業大(京都市)では、入学センターのホームページに「24時間受付!かんたん&便利!インターネット出願」という欄を設置。希望学部や学科、出身高校などをパソコン上で入力し、「出願」をクリックするだけで済む。記入漏れや不備があれば、申し込み前にチェック機能も働くため、早く正確に出願できるのが特長だ。 便利なネット出願だ