近年アニメ作品のエンドロールで女性スタッフの名を目にする機会が増えてきました。女性アニメーターの視点でみたアニメ業界とは――。「総作画監督制」「アニメの放送落ち」「今と昔の新人アニメーターの仕事量の違い」など、アニメ業界が抱える問題について現役女性アニメーターを取材しました。 取材に応じてくれたアニメーターの小谷杏子さん なぜ制作スケジュールがギリギリになるのか 取材に応じてくれたのは「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」2期や「黒子のバスケ」3rd seasonで作画監督、「Dance with Devils」で総作画監督など人気タイトルで活躍する小谷杏子さん。ゴールデンタイムのアニメから深夜アニメまで数々の作品に携わっている女性アニメーターです。 ――2016年からアニメ作品数本で制作が放送に間に合わないという問題がクローズアップされるようになりました 小谷:そうですね。アニメーター