自転車の利用者が増える中、警察当局が、交通ルールを守らない「暴走自転車」を積極摘発している。警察庁によると、道交法違反での交通切符(赤切符)の交付件数は昨年までの5年間で約9倍に増加。男性2人が死亡した大阪市浪速区のタンクローリー事故では、自転車で道路を渡り事故を誘引したとして、同市西成区の無職越智茂容疑者(60)が重過失致死容疑で逮捕された。自転車が関わる交通事故の割合は増えており、警察当局はさらに摘発を強化する。 現場 事故現場となった浪速区日本橋東の国道25号。深夜を除き、ひっきりなしに車が通行する幹線道路だ。 現場の東西約50メートルの交差点には、横断歩道がある。しかし、信号待ちの時間が長く、現場北側に住宅街へ抜ける市道があるため、交通量が多いにもかかわらず、国道を自転車で横断する人は多い。近くのたばこ店の男性店主(80)は「車が多いのに平気で渡っていく。いつかこういう事故が起きる