グライセミックインデックス(GI)とは、ブドウ糖50 gを摂取した後の血糖値‐時間曲線下面積(AUC)の値を100として、糖質50 gを含む食品を摂取した後のAUCより算出される。血糖値上昇が緩やかな低GI食品は、糖尿病性神経障害・網膜症・腎症などの合併症の発症予防に効果的であるが、高GI食品は、肥満症などの有病率と重症度を増加させることが報告されている。しかし、GIはその食品の固有な値ではなく、種々の要因によって大きく変動する。特に米飯のGIは、米穀の種類・調理方法・加工方法の違いによって、7~132と非常に大きくGIが変動するにも拘らず、高GI食品に分類されているのが現状である。本稿では、食物繊維・タンパク質・脂質などの食品成分の摂取によって、米飯(糖質食品)のGIが低下する可能性について述べる。更に、食品のGIの値はその食品を単独で与えた場合の値であるが、複数の食物繊維・タンパク質・