京都市の中心部に、地図上では全域が道路だけの「町」があります。なぜ都会の真ん中に道路しかない「町」が出現したのでしょうか。京都市歴史資料館に聞きました。 「町」の範囲は長さ数十mの道路、建物もなし 過疎が進み住民のいなくなった町や村は珍しくない昨今ですが、京都市中京区という市街地のど真ん中にも、住民がひとりもいない「町」があります。それどころか、その「町」には建物もなく、道路しかありません。ゼンリン住宅地図で確認したところ、その区域は京都御所と京都地方裁判所に挟まれた数十mの長さの車道(丸太町通)と歩道の一部で、町の名前は「桑原町」とのこと。 赤で示した部分が桑原町。全域が道路で建物はない(画像:国土地理院の空中写真を加工)。 どういうことでしょうか。京都市歴史資料館に聞きました。 ――桑原町の範囲にはなぜ、道路しかないのでしょうか? 桑原町がどうしてそのようになったかを明らかにするのは難