理化学研究所(理研)と東京理科大学(理科大)は7月15日、インフルエンザウイルスに対する免疫反応がワクチン接種とウイルス感染では異なることを発見し、経鼻感染の方がワクチン接種よりも質の高い「広域中和抗体」が産生されるメカニズムの一端を明らかにしたと発表した。 同成果は、理研 生命医科学研究センター サイトカイン制御研究チームの久保允人チームリーダー(理科大 生命医科学研究所 教授兼務)のほか、理科大、国立感染症研究所、慶應義塾大学、かずさDNA研究所の総勢16名の研究者が参加した共同研究チームによるもの。詳細は、英オンライン科学誌「Nature Communications」に掲載された。 現在、インフルエンザの予防のために広く使用されている「不活化ワクチン」は、ホルマリン処理などによって感染性を消失させたウイルス粒子が使用されている。そのため、そのワクチンに使用したインフルエンザウイルス
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