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僕の専門は「人材開発」です。そのような研究分野で仕事をしていますと、「人材育成に関するさまざまな嘆き節」を耳にする事があります。 たとえば、もっとも耳にする嘆き節といえば、これです。 「昔はきちんとOJTが機能していたのに、最近、それが機能しなくなってきたよねー」 この台詞、皆さんも、きっと、これまで、様々な場所で、耳にしたことがあるのではないでしょうか。 経験的には、上記の「OJT機能不全の嘆き節」は、主に、人材育成の担当者の方、ラインのマネジャーの方から発せられることが多いような気がします。 しかし、それが「なぜか」は、あまり語られることがありません。 今日は、この問題について、先行研究を踏まえながら、考えてみましょう。 ちなみに、ここでいうOJTとは「上司・先輩と新人・若手のあいだの垂直的な発達支援関係」と定義します。 ▼ 結論を一言でいうと、日本の企業におけるOJTとは、 「OJT
今日の記事の要点は、 マネジャーとは「グレーを生きる」ことである というワンセンテンスにつきます。 「グレー」という言葉は、悪い意味で、言っているわけではありません。まして、マネジャーが「腹黒さん(ハラグロ)」だと言っているでもありません。 そうではなくて、 マネジャーのところには、常に「白黒はっきりつかない案件」しかあがってこない。 だから、マネジャーの行う意志決定とは、いつだって「グレー」にしかなりようがない。 このことをもって、 マネジャーとは「グレーを生きる」ことである と言いたいのです。 以下、それをくわしく考えてみましょう。 ▼ まず、一般的に、マネジャーが意思決定するさいには、判断の根拠となるような情報が必要です。しかし、ここに「ねじれ」があります。 マネジャーは、多くの場合、実務担当者よりも多くの「現場粘着情報」を得られることは「希」なのです。 現場とは「現在進行形」「具体
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