アーキテクチャカンファレンス2024 発表資料
DDD以外の設計手法についてご教示いただきたく、DDDの主張をある程度正確に理解した上でDDDをこき下ろしているイメージの強いくまぎさんに質問させていただきました。 最近はソフトウェアの設計について調べると、DDDについての記事ばかりで辟易する一方、私がエンジニアになった頃にDDDに勢いがあった影響もあって私自身DDD以外の良い設計とされているものを知らず、DDDに胡散臭さを感じつつもDDDの考え方にとらわれている、毒親の影響を受けた子供のような状態から抜け出せずにいます。 その最たる例がリポジトリパターンです。 よく依存性の逆転・DIと一緒に語られますが、くまぎさんがおっしゃる通り余計にインターフェースを切るのはイケてないと感じます。また、DI抜きにしても、リポトリパターン由来の様々な問題(N+1やバルクアップデート、管理画面用のメソッド生やしたくなる問題など)に対する解決策として提示さ
とっても大切、ドメイン駆動設計 ドメイン駆動設計(DDD)は今の時代に必ず必要となる知識であり、学習するべき価値があると理解しています。 10年以上前に「エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計」を読もうとして挫折したものの、しっかり向き合うべきと考え、半年前からこの本を含め、ドメイン駆動設計について学び直しました。 読んだ書籍 エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 原著は20年以上も前の本となりますが、今でもなおソフトウェア開発界隈で、世界的な名著とされています。 抽象的で汎用的な概念としての側面が大きく、具体的なイメージを持ち辛いですが、大切な事が書いています。 巻末のほうに記載があった下記の言葉が特に気に入りました。 オブジェクトはスペシャリストだが、開発者はジェネラリストである。 ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本 「エリック・エヴァンスのドメイン駆
2024年7月13日の大吉祥寺.pmで発表した「古典ドメインモデル(パターン)の解脱」のスライドログです。 この2冊で書かれているドメインモデルパターンを「古典」の対象にします。 ドメインモデルパターンは「複雑さに対処するため」と述べています。が、古典では次の2点が課題となっていると考えます。 これら2点について個別に見ていきます。 まずドメインモデルパターンから。 Patterns of Enterprise Application Architecture(以降PofEAA)ではこのように定義されています。 PofEAAのドメインロジックの章で使われている「収益認識」の例を取り上げます。 ContractやProduct, RecognitionStrategyなどといったクラスが作られて、これらのインタラクションでビジネスロジックが実現されると説明されています。 では、これらのドメイ
Object Oriented Conference 2024 登壇の機会をいただいたので、ここ数年、設計について考えていることを、言語化してみました。 はじめに 設計と開発プロセスの関係性 ソフトウェア設計の知識と技能 ① ソフトウェア設計の基礎知識 a. 基本課題 b…
はじめに こんにちは。 バックエンドエンジニアの松本です。今回は、会計システムの開発を通じて、 CADDi におけるプロダクト開発の様子を紹介します。 2024年3月現在、CADDiでは2つのサービスを提供しています。1つは図面データ活用クラウド「CADDi Drawer」で、もう1つは加工品製造サービス「CADDi Manufacturing」です。 今回、後者の加工品製造サービス「CADDi Manufacturing」向けに、 会計システムを構築しました。これは、生産管理システムや拠点管理システムから取得した各種情報を基にして、会計仕訳データを生成し、経理部門に公開する役割を持ちます。 はじめに 会計システムのアーキテクチャとその狙い 計算処理を少しずつ進める 会計数値の妥当性をダッシュボードに表示する 会計システムのモデリングと最初の開発 仕訳の流れを整理して、ドメインモデル、デー
はじめに こんにちは、クラウドエース Backend Division 所属の秋庭です。 私は今年新卒で入社したのですが、入った案件では DDD (ドメイン駆動設計)を元に設計・実装が行われていたため DDD について学ぶ必要がありました。 この記事は、私が何も知らない状態から DDD について学び始めた一歩目のアウトプットであり、同様にこれから一歩を踏み出す方の手助けになるものとなったら嬉しいです。 この DDD 入門記事は大きく「用語解説・モデリング編」と「コーディング編」に分かれており、用語の紹介と実際の作業を通して DDD の概観を紹介できればと思います。 この記事は「用語解説・モデリング編」となります。この記事の続きとなる「コーディング編」もぜひご覧ください! 対象 想定読者 DDD の用語や概念、モデリングについてこれから学ぼうと考えている方。 記事内容 この記事では主に DD
はじめに 実行環境 ディレクトリ構造 app migrations/model pyproject.toml ソースコードと簡単な解説 app/core app/core/abstract app/core/decorator app/core/exception app/core/interface app/core/middleware app/core/mixin app/ddd app/ddd/application app/ddd/application/schema app/ddd/application/schema/studnet app/ddd/application/usecase app/ddd/application/usecase/student app/ddd/domain app/ddd/domain/student app/ddd/infra app/ddd
以前は、DDDでどう実装したらいいかなぁって考えてたんだけど、最近は、そういうことへの興味があまりなくなっている。エンティティや値オブジェクト、集約やリポジトリなど、そのあたりにあまり興味がない。ヘキサゴナルアーキテクチャなども、そんなに考えなくなった。 TypeScriptを使うことが多いので、型でしっかり守るとかカプセル化するとか、そのあたりがどっちでもいっかという気持ちになっていることが影響してるとは思う。TypeScriptでクラスを使おうとはあまり思わないし。BrandedTypeみたいなのを使ってまで型で守ろうとは思わない。 じゃあ何に興味があるんだっけ?って考えてみると、トランザクション境界とユビキタス言語かな。 トランザクション境界 トランザクションの境界を作って、DB(RDBMS)を小さく保ちたいと思っている。DBが大きくなると、すぐに複雑になっていく感じがする。 だから
TypeScriptとドメイン駆動設計(DDD)を組み合わせ、APIを構築するハンズオンガイドです。この本では、DDDとは何かという基礎的なところからソフトウェア開発における戦略的設計、戦術的設計まで、包括的な知識を提供します。 戦略的設計では、ビジネスの要求に合わせたドメインモデルの設計をイベントストーミングを用いて行います。その後、戦術的設計では、具体的なコードの実装に関連するDDDの原則と実践を学びます。 TypeScriptを使ってコードを書きながら、DDDの概念を実際のプロジェクトに適用するヒントを紹介します。
こちらの記事はカケハシ Advent Calendar 2023 Part2の24日目の記事になります。 adventar.org はじめに 反復的な開発は、変更容易性の高いソフトウェアが不可欠です。ソフトウェア開発の経験がある方なら、デリバリ後の洞察や市場環境の変化から、新しい機能の追加やアーキテクチャの進化の必要性に直面したことが一度はあるでしょう。 私自身、要求分析手法やSOLID原則等の技法を取り入れ、変更容易性に対応する多くのプロジェクトに参加しました。しかし、どれだけ優れた手法や技法を持っていても、変更が難しい要求が出てくることは避けられません。その際、「過去の出来事」を正確に記録していれば、後から見返して問題解決が容易だったと感じることがよくあります。 ドメイン駆動設計(DDD)では、「過去に起こった出来事」を表現するドメインモデルを「ドメインイベント」と呼びます。変更容易性
こちらの記事は カケハシ Advent Calendar 2023 の 16日目の記事になります。 概要 こんにちは。AI在庫管理の開発チームでSWEをしている小室です。 私は普段ドメイン駆動設計(以下、DDD)を意識しながら開発することが多く、実践を重ねるほどDDDの素晴らしさを実感しております。 最近異動してきたAI在庫管理の開発チームでは、現状はあまりDDDを意識して開発を進めていないのですが、プロダクトが対象としている世界が非常に複雑であることと、今まさに多くの法人様に利用していただけるようになったうれしい悲鳴として成長痛を感じ始めており、ドメイン駆動設計を何かのヒントとしてプロダクトによる価値提供速度を加速できればと考えています。 しかしながら、ドメイン駆動設計は独自の価値観や学習コストの高さから、まだ取り組んだことのないメンバーとしては大きな不安を感じる部分があると思います。
最近、少々複雑な権限機能の開発を担当している中で、対応方針を悩んでいたことがありました。 権限機能というものは取り扱いが難しく、影響範囲が広いにも関わらず、対応漏れや考慮不足があると情報漏洩に繋がってしまいます。 また、機能拡張をしてく中でも対応漏れを起こさないようにする必要があるなど、考えることも多く頭を悩ませておりました。 そこで、認可処理の設計のベストプラクティスやDDDの実装パターンに認可処理を組み込む方法など、色々と調べていたのですが、その中でいくつか知見を得られたのでまとめようと思います! 権限と認可 権限と切っては切れない関係にあるのが認可です。 権限はある操作を実行できる権利を指します。 それに対して、認可は操作を実行する許可を出すため仕組みのことを指します。 例えば、ブログ投稿サービスで考えてみると、以下のような感じです。 権限: 投稿者はポストを編集できる。 認可: ユ
この記事は 株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023 13日目の記事です。 はじめに 〇〇を削除できるかどうかのビジネス処理、皆さんはどう実装していますか? 同僚の話題になった記事でも削除の認可処理をどこに記述すべきか?は難しいと説明されています。今回はお題は認可っぽいもので書きますが広範に「削除ができるかどうか?」のビジネスロジックをドメイン層にどう閉じ込めるかの便利な実装パターンを紹介します。 削除処理のビジネスロジックの取り扱いは難しい 削除処理のビジネスロジックの実装はシンプルだけど更新処理や作成処理と比べて意外と難しいです。 それはなぜかというとドメインオブジェクト内の実装に削除処理を書くことができないからです。 例えば権限に管理者と一般ユーザーの二つの権限があるとします。
はじめに ニコニコ生放送でフロントエンドを担当している misuken です。 今回は関心が分散してしまう理由やその原理、この問題に対する適切な対処法を通して、package by feature の合理性や、そこで重要になってくる関心の単位などについて解説していきます。 規模の大きなものを扱っている方、分類が苦手な方、分類に関して悩みを感じている方には特に有用です。 前提 Reactでコンポーネントを管理する例で説明します 当然React以外の様々なディレクトリ構成でも応用できます BCD Design の概念も覚えておくとより体系的に理解できます 精度の高い明名ができれば、分類の効率も精度も上がります 現実世界で捉える関心の分散 通常、自宅や職場でトイレに行くとき、同じフロアや同じ建物内のトイレに行きます。 もしもトイレだけの建物が隣に建っていて、そこに行かなければならないとなったらと
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