INTRODUCTION 落ちた星 ヒロインという存在がいる。いるだけでシナリオの引きとなる便利な存在である。 いや、かつてはそうだった。かつてのプレイヤー達は妄想が激しく、マスターが「美女がそこにいる」と言っただけで、脳内会話が成立するほどストーリーを作り上げることができた。そしてそのストーリーを実現すべく、必死でロールプレイしたものだ。 しかし、最近の初心者にそれを要求するのは難しい。ヒロインをただぽつねんと置いていても、邪魔だとばかりに足蹴にされかねない。 大きな理由の一つにギャルゲー(女性向けならボーイズゲーム)がある。この業界の少なからぬプレイヤーがギャルゲーに手を出している。 それが悪いとはいわない。私だって好きだ。だがこれに対抗するとなると、難しい。とても難しい。向こうには絵という武器がある。その時会話しているキャラクターのキャラ絵が目の前にある。何たる臨場感か! 加えてこの