安易にネット引用 中高生が参加する詩や短歌のコンクールで盗作による受賞取り消しが全国で相次いでいる。 群馬県内では、同じ短歌賞で4作もの盗作が発覚し波紋を広げた。インターネットからの盗用が大半で、盗作が違法行為だという認識は薄い。(竹内元) 氷山の一角 10月、東京都内の出版社の会議室。同社主催の「詩と思想」新人賞の審査会で、秋田市の中学3年の女子生徒(15)が応募した作品に、選者3人は驚嘆した。 「胸を打つ詩だ」「中学生でこんな作品が書けるのか」。詩は、囚人の心の葛藤を描いた内容だった。激しい議論の末、この作品が最優秀賞に選ばれた。 だが、地元紙からの取材申し込みが入ると、女子生徒はネットからの盗用を両親に漏らした。ほかにも複数のコンクールに応募しており、前橋市主催の「詩(うた)のまち前橋若い芽のポエム」の受賞作も盗作だった。母親によると、女子生徒は「受賞を喜んでくれる親をがっかりさせ