奥田英朗さん、初の新聞連載小説「沈黙の町で」2011年5月2日奥田英朗さん=鈴木好之撮影著者:奥田 英朗 出版社:角川グループパブリッシング 価格:¥ 1,890 奥田英朗さんの初めての新聞連載小説「沈黙の町で」が7日から、朝日新聞朝刊で始まる。小さな町で起きた1人の中学生の死をめぐり、町にひろがる波紋を描く。被害者や加害者とされた子の家族、学校、警察などさまざまな視点から描き出される群像小説で、地方都市の精神風土に迫る。 奥田さんの群像小説の代表作には、長編サスペンス『オリンピックの身代金』(吉川英治文学賞)がある。一方、破天荒な精神科医・伊良部が活躍する『空中ブランコ』(直木賞)などのユーモア小説も得意とする。「真面目なことにはうそが多いと思います。群像劇という形式であれば、建前の真実ではなく、表も裏も見せて、全体を提示できる。そうでなければ、ぷっと笑ってしまうようなことに託して、人