自動車の軽量化に向けて素材の開発競争が進むなか、鉄鋼メーカー各社は、通常の鉄より使用量を減らしても強度を維持できる「超ハイテン」と呼ばれる特殊な鋼材の海外での生産をことし本格化させ、現地に展開する日系の自動車メーカーへの売り込みを図ることにしています。 この超ハイテンについて、新日鉄住金はアメリカのアラバマ州の工場で、ことし年間12万トンの量産に乗り出す計画です。 また、神戸製鋼所は中国・遼寧省に建設中の工場で、ことしの春頃から生産を始める計画のほか、JFEスチールも中国、タイ、インドのいずれかの工場で、ことし中に生産を開始する方針です。 自動車の軽量化に向けては、鉄に取ってかわろうとアルミニウムや炭素繊維の開発も進んでいるため、迎え撃つ鉄鋼メーカーは超ハイテンの海外生産をことし本格化させ、現地に展開する日系の自動車メーカーへの売り込みを図ることにしています。 新日鉄住金の上西朗弘上席主幹