オーディオ&ビジュアル評論家麻倉怜士氏が、注目機器やジャンルについて語る連載「麻倉怜士の新デジタル時評」。今回は、リニアPCM、DSDに続く第3のオーディオコーデックとして注目されるMQAについて紹介する。音楽ファイルのストリーミング配信やダウンロードコンテンツへの採用が進むMQAだが、6月にはCDパッケージのエンコード方式として採用した「ハイレゾCD」をユニバーサルミュージックが販売。「これからの音の発展を担う技術」として麻倉氏が視線を注ぐMQAとは何か。 高解像度だけど容量はCD並み「MQA」の仕組み MQAコーデックは2016年あたりから、音楽配信サービスなどで使用され始めた新しいオーディオコーデック。ハイレゾ音源が持つ膨大な情報量を、CD並みのコンパクトなサイズに限りなくロスレスで圧縮する「オーディオ折り紙」技術が特徴だ。これによりハイレゾの高音質ファイルを小さな容量のまま保存でき