昨日、ラジオで書くと約束したので、この作品の紹介を書いておこう。本作『空の軌跡』は、『イース』と並ぶ日本ファルコムの代表作『英雄伝説』の第六作である。 もっとも、物語としては第五作までとの連続性はなく、完全に独立している。 作品の舞台となるのは〈導力〉と呼ばれる神秘的な力で動く機械〈オーブメント〉による〈導力革命〉が果たされ、半世紀を経たリベール王国。 一般的なファンタジィとは異なり、オーブメントが外灯で道を照らし、エレベーターを動かし、果ては飛行船まで飛ばす文明的な世界である。産業革命的な世界を描くスチームパンクというジャンルがあるが、それに近いといえるだろう。 未だ十年前の〈百日戦争〉の爪あとも生々しいこの小さな王国で、プレイヤーは新米遊撃士のエステル及びヨシュアを操ることになる。 遊撃士とは〈遊撃士協会〉に所属して仕事をこなす人間のこと。その仕事は、荷物の運搬から旅人の護衛、盗難事件
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