まとまった休暇を取りやすい夏は、忙しいビジネスパーソンにとって格好の読書シーズンだ。今回は、自ら書店をつくってしまうほど筋金入りの愛書家で知られる、フランス文学者・書評家の鹿島茂氏と楠木建氏による対談をお送りする。テーマはもちろん読書。無類の読書家同士の対談が、盛り上がらないわけがない。場所は、鹿島氏がプロデュースする神保町の共同書店「PASSAGE(パサージュ)」だ。 「第1回:共同書店という発想。」 「第2回:メモの取り方。」はこちら> 「第3回:書評家という仕事。」はこちら> 「第4回:思考の技術。」 ※本記事は、2023年5月31日時点で書かれた内容となっています。 全共闘時代の原体験楠木 今日は、以前この連載でもご紹介した神保町の「PASSAGE」にお邪魔しています。店内の一つひとつの本棚に“棚主”がいて、新刊・古書を問わず棚主がセレクトした本を置く、共同書店というスタイルの本屋