映画は私たちを取り巻く世界を認識に対して強い影響力がある。しかし心理学に関していえば、ハリウッドはしばしば創造的な自由で、人々を誤解やステレオタイプへと導く。誇張された症状から、美化された精神疾患の描写まで、いくつかの映画はとても大きな誤りを犯している。 そうした作品は鑑賞には良いかもしれないが、たとえ意図していなくても、心理学やメンタルヘルスに対する誤った考えを観客にもたらしかねない。フィクションに着想を与えた真実を知れば、必ずしもエンターテインメントが現実と一致していないことがわかるだろう。 1. 『17歳のカルテ(Girl, Interrupted)』1999年 『17歳のカルテ』は、スザンナ・ケイセンの自伝を映画化したもので、1960年代に境界性パーソナリティ障害(BPD)と診断された彼女の体験と、精神科病院での入院生活を詳しく描いている。映画はメンタルヘルスと自己発見に関する重要