女子栄養大学が今も出している雑誌『栄養と料理』、昭和10年〜昭和40年までの同誌バックナンバーが同大学のサイトで公開されている。テキスト化こそされていないものの、全頁の画像が見られるので、もんのすごく便利なのです。 戦長期にわたるとも私共国内を守る者が生活をしつかりと引きしめて決して音を上げない様にに日々心構を新にして努力するならばそれが私共の戦でありその工夫、創作は戦果であります。 香川綾「正しく強く戦ひ抜かん」『栄養と料理』昭和19年5月号 ……とか、すぐに拾ってこれてしまうわけ。 このへんのトーンは、『婦人倶楽部』が当時ぶちあげていた「台所戦争」「台所決戦」のニュアンスに近い。「米英婦人との戦い」という見えない戦争の最前線が、皆様の台所なのです、というワケ。他方、『主婦之友』の場合は、「台所の要塞化」というスローガンを出していた。こちらは、空襲になると一番火が出やすいのが台所、だから