誰にとっても通信速度は遅いより速い方がいいけど、情報の速さで利益を出している高頻度アルゴリズム取引業者にとっては、通信速度は死活問題だ。そういった業者のために、証券取引所間のレイテンシをマイクロ秒単位で減らすネットワークが、数百億~数千億円というお金を使って構築されている。ここではそういうネットワークについて書いてみよう。 いつの時代でも、証券取引の参加者にとって、他の証券取引所の状況をいち早く知ることは重要だった。他の人が知らない取引状況を知っていれば、それはある意味ちょっとだけ未来を知っているのと同じようなもので、わずかな時間とはいえ有利な売買ができるからだ。そのために昔から市場参加者は伝書鳩や電話などあらゆる方法で早く情報を得ようとしていた。とはいえ、人間がすべての注文を出していた時代は通信速度を極端に最適化してもあまり意味がなかったが、コンピュータを使ったアルゴリズム取引が一般化す
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