人気アニメ「らき☆すた」の舞台となった鷲宮町の鷲宮神社では、ファンによるキャラクター絵馬「痛絵馬」が名物となっている。群馬県太田市のアルバイト茂木(もてぎ)隆徳さん(23)は、有名な痛絵馬描きの一人。この2年間で99枚を奉納、年越しに記念すべき100枚目を描き上げる予定だ。人付き合いが苦手で家に閉じこもりがちだった青年が「生きた証しを残したい」と千枚奉納に挑戦。その願いは大勢の人との出会い、交流として実現しつつある。 ■ただ生きるのは嫌 「小さいころからひねくれていた。本当は人と話したいのに、気持ちをうまく表現できない」という茂木さん。高校卒業後は自宅でゲームとネット漬けの日々。将来の夢も特になかった。「どうにか自分を変えたい」。そんな思いからアルバイトを始めたが、現実のコミュニケーションは上達しなかった。 転機が訪れたのは2007年7月。ニュースで知った鷲宮神社を初めて訪れた。趣味で絵