脱炭素社会の実現に向け、クリーンなエネルギーとして洋上風力発電が脚光を浴びている。期待の一方で、建設による海の生き物への影響はないのだろうか。国内初の大型洋上風力発電の基礎工事が進む秋田港(秋田市)の沖合で、海中でどう音が響いているか調べてみた。 ドーン、ドーン 洋上に鈍い金属音 ドーン、ドーン。一定の間隔を空けながら、鈍い金属音が洋上に響く。8月19日午後、秋田港のマリーナ秋田付近の防波堤から数百メートルの所で、作業船が油圧ハンマーで海底に基礎杭を打ち込みはじめた。杭は最大で重さ500トンを超え、直径117メートル、高さ約150メートルもの大型風車を支える。 事業者の秋田洋上風力発電は秋田港で13基、能代港で20基の風車を建てる計画だ。能代港では杭打ちが終わり、秋田港も2本を残すのみ(16日現在)。来年末の運転開始に向け、工事が進む。 杭打ちの音の海中での響き方を調べるため、あきた鳥の会