石原慎太郎前知事の辞職に伴う東京都知事選(16日投開票)で、時事通信社は7〜9日に実施した電話世論調査や取材を基に終盤情勢を探った。石原氏が後継指名した前都副知事の猪瀬直樹氏(66)が大きくリードし、前日弁連会長の宇都宮健児氏(66)、前神奈川県知事の松沢成文氏(54)が追う展開となっている。有権者の3割は投票態度を決めていなかった。 猪瀬氏は、支援を受ける自民党、公明党、日本維新の会3党支持層の7〜9割を固めたほか、自主投票で臨む民主党支持層の6割を取り込んだ。無党派層の4割にも浸透し、前回知事選で石原氏に投票した有権者の7割近くから支持を得た。 日本未来の党、共産党、社民党の支援を受けて「脱原発」を掲げる宇都宮氏は、未来、共産両党支持層の3〜4割を押さえたものの、伸び悩んでいる。松沢氏は政党の相乗りを「談合」と批判するが、支持が広がらず苦戦している。 一方、約13年半に及ぶ石原都