失われた20年で東アジアでの日本のプレゼンスは激減した。軍事費から分析する日本・中国・韓国・アメリカ・ロシアの「軍事力バランス」 領土問題が緊迫化している。いうまでもなく、竹島、尖閣、北方四島だ。相手国は、竹島は韓国、尖閣は中国、さらには北方四島はロシアである。これらが、最近になって同時進行化してきている。 この背景には、日本と韓国、中国、ロシアとのパワーバランスが崩れていることがある。これを考えるために、先週の本コラムで紹介した米国シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS: Center for Strategic and International Studies)のアーミテージ・ナイ・レポートを参考とすれば、その中で、一流国の定義として「顕著な経済力」、「有力な軍事力」、「地球規模のビジョン」、「世界的問題解決におけるリーダーシップ」の4条件があがっている。 この中で何がもっとも重