東京電力福島第一原発の事故などで自然エネルギーに注目が高まる中、住宅用の太陽光発電装置の販売に絡むトラブルが急増している。県内の苦情相談件数は5年前の約5倍に上り、電力会社の関連会社を名乗るなど手口も巧妙化している。(上村真也) 「国から補助金が出るし、電気も売れる。数年で元が取れますよ」 6月下旬、神戸市北区の主婦(39)宅を「関西電力の関連会社」を名乗る男が訪れ、こう切り出した。屋根に太陽光発電装置を取り付けるという内容で、設置費用は約300万円。主婦が「他社と比較し、じっくり考えたい」と言うと、男はパンフレットも置かずに帰ったという。 主婦が発電装置を扱う大手メーカーに問い合わせたところ、業者の説明より100万円以上安く設置できることがわかった。主婦は「危うくだまされるところだった。『環境問題に関心がないのですか』と詰められ、断りにくい雰囲気だったから」と振り返る。 県生活科学総合セ