日本IBMは08年、わずか2か月弱の間に約1500人もの社員を退職に追い込んだ。対外的な発表はなく、密かに敢行された退職を強要するリストラだった。この嵐の中で踏みとどまった杉野憲作氏など計4名の組合員たちは、執拗な退職強要により精神的損害を被ったとして、会社に計1320万円の損害賠償を求める裁判を起こしたが、昨年12月の一審判決では敗訴。現在、控訴審で係争中だ。このIBM式“短期・大量の正社員斬り手口”にお墨付きを与える形となった一審判決は経団連も分析しており、他の会社でも真似される可能性が高い。原告への取材をもとに、注目の内容となった“合法的”クビ斬り事件の全容を詳報する。(訴状、一審判決文、労組委員長の陳述書はPDFダウンロード可) Digest “退職強要の決起集会”で気勢をあげる管理職たち 退職強要プログラムの中身 2か月弱で約1500人を斬首した手口の全容 「ハイパフォーマンス・