沖縄県・尖閣諸島をめぐって緊張する日中関係。軍事力では日本優位といわれるが、ガチンコの武力衝突になる前に、日本が足元をすくわれてしまう深刻な問題がある。自衛隊内に侵入するスパイの工作だ。ハイテク兵器もコンピューターウイルスによって動かなくなれば単なる“鉄くず”。伝統的に「戦わずして勝つ」作戦を好む相手は、実は想像以上に手ごわい。 日中国交回復からきょう29日でちょうど40年となった。しかし、尖閣諸島について中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)外相は27日夜(日本時間28日午前)、国連総会一般討論で「日清戦争末期に日本が中国から釣魚島(尖閣諸島の中国名)を盗んだ歴史的事実は変えられない」と演説。これに対し、藤村修官房長官は28日午前の記者会見で、「中国独自の主張でまったく根拠がない」と述べるなど、事態は緊張感を増している。 両国の軍事力は、総兵力こそ中国が日本の10倍