2010年における20代の死因約5割が自殺で、その動機として「就職の失敗」が急増していることを示す統計(内閣府・2011年6月)が、ネット上で話題になっている。 『自殺の概要資料』(警察庁発表)は、自殺のデータが分類されている。2007年の自然統計原票改正後、自殺の原因・動機を8項目から52項目に増やして、より細かく調査するようになった。追加された項目の1つが「就職の失敗」だ。20代の自殺者数を見てみると、2007年では60名だったのが、2010年には153名と約2.5倍も増加している。 自殺問題をテーマとした著書が多いフリーライターの渋井哲也氏は、こう語る。 「絶対数が急増したというよりも、動機として『就職の失敗』に注目が集まり始めたと解釈するほうがいいのかもしれない」 自殺の動機は、遺書など自殺を裏付ける資料や遺族の話によって判断されている。上でも触れた改正で、明らかに推定できる原因・