米国のトランプ次期大統領が不倫相手への口止め料を不正に処理したとされる事件で、ニューヨーク州の裁判所は10日、陪審による有罪評決を維持した上で、トランプ氏に刑罰を科さない判決を言い渡した。就任を控えた大統領の職務への影響に配慮しつつ、市民が下した評決と法の支配を守る異例の判断を示した。 トランプ氏は「魔女狩り」だとして控訴する方針。米国で初めて、刑事事件で有罪判決を受けたまま20日に大統領に就任する見通しとなった。州法違反の事件のため、トランプ氏は大統領就任後も自身に恩赦を与えることはできない。 南部フロリダ州の私邸からオンラインで出廷したトランプ氏は、最終意見陳述で「何も悪いことはしていない」として無実を訴えた。 マーチャン判事は、大統領に対する法的な保護は「犯罪の深刻さを軽減したり、犯行を正当化したりするものではない」と強調。一方、「この国の最高職を侵害することなく、有罪を認める唯一の