主要なサーバーやストレージ機器には冗長電源が標準で付属していたり,オプションで追加が可能になっていることが多い。しかし,機器単体の可用性ばかり注目し,システム全体を考えずに,安易に冗長電源を利用してはいけない。 電源をA系統とB系統で二重化してあっても,システムには電源が1系統からしか取れない機器が含まれていることが多い。すべての機器が冗長電源を持っているとは限らない。 そのため,せっかくA系統とB系統に分けても,どちらかの系統からしか電源を取れない機器は,その系統が停電になれば停止してしまう(図1)。それでは,システム全体の可用性は確保できない。