実行ファイルがDLLの中にある関数やクラスを使うためには、実行ファイルが「DLLをロード」する必要があります。「ロード」を行うことで、実行ファイルの中にDLLが組み込まれ、使用できる状態になります(あ、「ロード」と「リンク」という単語がごっちゃになっていますが、ほとんど同じと考えていいと思います)。 この「DLLのロード方法」にはふたつの方法があります。それは「実行時(Load-Time)リンク」と「実行中(Run-Time)リンク」です。 「実行時リンク」は、前回説明した「アプリケーションが実行されたとき」にリンクされるものです。この方法は非常に簡単で、DLLのライブラリファイルさえあれば、コンパイラが自動的に「ロードの機能」を組み込んでくれます。この方法が「暗黙的リンク」と呼ばれるのもこのためです。 しかし、この方法にはいくつかの問題があります。 まず、状況に合わせてDLLを選ぶという