「イスラム国」の台頭の中で最も背筋が凍る展開の1つは、これほど多くの西側諸国の市民がイスラム国の仲間入りをし、自爆テロ犯になったり、人質の首をはねたりしていることだ。 教育を受けた中産階級出身者も多い何百人ものイスラム教徒がなぜ、残忍なまでに野蛮な運動に加わるために快適な西側民主主義国を去るのだろうか? 若い男女が過激派イスラム主義のメッセージに影響されやすいのは、なぜなのか? フロイトとフロムの分析 フロイトの門弟の1人、エーリッヒ・フロムの有名な主張にあるように、厳格な信条や服従の規範を選ぶことで自由な選択の必要性から逃れようとする衝動は、強い自律的アイデンティティーの意識や自ら考える能力が十分に発達していない人にとっては特に抑え難いものになり得る。 西側のジハード主義者が離脱している現代の民主主義国は、前例がないほどの自由を人に与えている。社会の構成員に求める忠誠がこれほど少なく、共