教科書問題は結構古い。今の自民党は戦後まもなくから内容に文句をつけている。 このあたりは先にも書いたことだ。昭和37年に朝日新聞に「現代教科書批判」* として貝塚茂樹さんが批判したというものだ。教科書問題から遠い貝塚さんのところに、いきなり『うれうべき教科書の問題』といったパンフが送られて来て、読んだ所唖然としたというものだ。 ■ 卑弥呼は貢物を送っていない そしてその大元となったパンフ、今の自民党が作った『うれうべき教科書の問題』** にはもっと露骨な内容がある。 「中国の歴史書の記述を日本の歴史教科書に載せるな」とあり、さらにそれは「ソ連中共を礼賛する」行為であるとしている。 たとえば、小学校6年生用の歴史教科書での記述である。 まず、この『あかるい社会』[小学校6年、社会科用教科書]の日本歴史に関する記述は、中国の史書『魏史』にもとをおいて書き始めている。そして「三世紀のはじめにも、