副題:浜田知明が銅版に刻んだ戦時性暴力 『浜田知明の山西省での従軍体験(1) - Transnational History』 『浜田知明の山西省での従軍体験(2) - dj19の日記:』 副題:浜田知明が銅版に刻んだ三光作戦 の続きです。 今日も、初年兵として中国の山西省へ従軍した経験(1940年〜1943年)を持つ浜田知明の作品を通して、銅版に刻まれた戦時性暴力について考えてみたい。 ヒロ画廊/浜田知明/作品 http://www.hirogallery.com/hamada-works-et-jp.html 初年兵哀歌 ぐにゃぐにゃとした太陽がのぼる-1952 これまで戦争や紛争が起こるたびに女性はレイプ、性犯罪といった性暴力被害に遭ってきた。第二次世界大戦後だけでもベトナム、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コンゴ、ウガンダ、ダルフール、イラクなど、たくさんの戦場で女性は強姦され、そして殺
副題:浜田知明が銅版に刻んだ三光作戦 『浜田知明の山西省での従軍体験(1) - Transnational History』の続きです。 今日も初年兵として中国の山西省へ従軍した経験(1940年〜1943年)を持つ浜田知明の銅版画を紹介しながら、版に刻まれた日本軍が抗日根拠地にたいしておこなった「粛清(しゅくせい)作戦」「燼滅掃蕩(じんめつそうとう)作戦」(中国側では「三光作戦」「三光政策」と呼ばれている)について書いていくことにする。 浜田知明はまだ戦争の記憶が生々しく残っていたであろう1950年代前半という時期にモノクロームの版画を通していくつもの作品を生み出している。 浜田「是が非でも訴えたいものだけを画面に残し、他の一切を切り捨てた。色彩を捨て、油絵具という材料を捨て、そして白黒の銅版を選んだ。ひたすら自分に誠実であろうとすることだけが私の支えであった。戦場と軍隊をモチーフとして若
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