「利便性の向上などを目的にCookie(クッキー)を使用しています」 ウェブサイトやスマホアプリのこの表示。何気なく“同意”ボタンを押すことが日常化している人も多いのではないか。 ただ、何に同意するのか理解しないままクリックしてしまうと、落とし穴も。消費者が気付かないうちに不利な意思決定をするよう誘導する“ダークパターン”の温床になるという懸念が強まっている。 急速なデジタル化による利便性と隣り合わせにあるリスクとは。 (経済部記者 坪井宏彰) ウェブサイトを閲覧しようとすると表示される、クッキーバナー。 クッキーは、閲覧履歴を記録する電子情報だ。 ユーザーのログイン情報や、通販サイトであれば「買い物かご」の中の商品の情報が保存される。 次回以降の入力を省略することで、ネット利用の利便性を高めるのがもともとの狙いだ。 複数のサイトをまたいでユーザーの閲覧履歴を分析し、その人の趣味・趣向にあ