年の瀬、毎日のようにどこかで電車が止まる。理由の多くが自殺だ。たった2時間余りで4件が相次いだ日もあった。国土交通省によると、首都圏1都3県で昨年度に起きた「輸送障害」679件のうち、自殺は307件で45%を占めた。その割合は、年々増えている。 国土交通省は今月21日、首都圏の鉄道12事業者と列車の運休や30分以上の遅れにつながった「輸送障害」についての会議を開き、自殺対策などを話し合った。 国交省によると、首都圏の鉄道で起きた自殺は2004年度以降増加を続けており、08年度は307件。JR東日本管内では09年度も11月末現在で170件起き、近年では過去最多だった昨年度の同期とほぼ同じペースになっている。 鉄道各社は、接触事故対策として転落防止さくの設置を進めるが、自殺には有効な対策を見いだせていない。「お客さまのプライバシーにかかわるので『人身事故』の詳細は社内でもデータとして残さ