2月28日に開催された「au コンテンツフォーラム 2011」(関連記事)。その会場でひときわ異彩を放つデモが行なわれていた。スマートフォンのカメラで自分の手を写すと手の上に3Dキャラクタが登場し、音楽に合わせて踊るのである。 開発したのはKDDI研究所。ARで必須と思われていたマーカーがない上に、「手」という機械には非常に処理しにくい物体を非力なスマートフォン端末で認識させて、さらに3Dのキャラクターがランダムに動くさまは、今までのARを知っている人間からすれば驚きの一言。物珍しさからブースに人だかりができていたのも頷ける。 一体どんなブレイクスルーがあったのか。もしかしてARの転換期に来ているのではないか。そんな興味を覚えKDDI研究所に取材を申込んだ。対応していただいたのは工学博士の加藤晴久さん――手のひらARの生みの親である。 この手のひらARの登場によりどのような世界が開けるのか
