新型コロナウイルスの感染確認が相次ぐ県内で、クラスター(感染者集団)が発生した「佐勇」の山形工場(米沢市)。感染の連鎖は職場内の更衣室で起きた可能性が高い。密閉・密集・密接の「3密」が生まれやすく、多くの人が触れる取っ手などにウイルスが付着していたもようだ。県は15日の会見で、勤務時間の前後も対策を徹底する必要があるとし、「感染拡大防止のため職場環境を再点検してほしい」と呼び掛けた。 同工場では今月6日、高畠町在住で40代の女性従業員の感染が初めて確認された。この女性は、東京から帰省した家族の濃厚接触者だった。以降、女性の同僚4人が感染していることが判明。県は当初、休憩スペースで一緒に昼食を食べていたことを接点と想定していたが、この共通点がない体調不良者もいたため、調査範囲を更衣室利用者にまで拡大した。 従業員約140人のうち、現時点で70人を対象にPCR検査を実施した。阿彦忠之県医療統括