新型コロナウイルスの「第3波」は収まる兆しが見えない。感染再拡大の一因となっている「Go To トラベル」は全面停止されないのに、各地で不要不急の外出自粛が求められ、3密回避やマスク着用が呼びかけられている。矛盾に満ちた対策が続く中、連日のようにメディアが取り上げるのは、理研がスーパーコンピューター「富岳」で計算した飛沫拡散シミュレーションだ。 飲食店やカラオケのほか、タクシーの車内や航空機内での飛沫の広がりを計算。衝撃的なのは咳の分析だ。運転席と後部座席の間にパーティションを設けていない車内では、エアコンの強い気流により発生した飛沫やエアロゾルは10秒以内に車内に拡散。パーティション設置とマスク着用で飛沫の拡散抑止効果がみられたという。 機内のシミュレーションでは、通常姿勢とリクライニング姿勢で乗客が咳をしたケースを分析。座席を倒していない場合は飛沫が前後1列程度、左右4列程度まで、リク